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呼吸療法認定士 試験対策 呼吸リハビリテーション総論② エビデンス

前回の総論①に続いて、今回は、「呼吸リハビリテーションにおける効果とエビデンスについてです。

 

呼吸療法認定士、呼吸リハビリテーション総論の分野について、認定講習会で講師の方が話していた内容と、過去の試験問題から、問われそうな所をピックアップしてまとめています。

  

この記事を見れば、「呼吸リハビリテーション総論」の試験対策が出来ます。

  

 

 

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呼吸リハビリテーションエビデンス

A-1

COPDの息切れを軽減する

 

COPDの健康関連QOLを改善する

 

・6〜12週の呼吸リハは、いくつかの有益な効果をもたらし、それらは12〜18カ月かけて徐々に減少。

 ⇒1年何もしないともとに戻る

 

COPD運動療法は、歩行に関わる筋群のトレーニングが必須

 ⇒下肢筋のトレーニン

 

・筋力トレーニングを加えることにより、筋力が増強、筋量が増加する

 

・上肢支持なし持久力トレーニングはCOPDに有用であり、呼吸リハに加えるべき

 ⇒上肢支持なしトレーニングというのは、重りを持ち上げるとか、ADLに即した運動を指します。ハンドエルゴなんかは、上肢上肢ありトレーニングで良くならない。

 

・低強度負荷および高強度負荷によるCOPD運動療法は、両者とも臨床的に有用。

 →重症であれば、低強度でも繰り返せば効果がある

 

 

 

B-1

COPD 以外ののいくつかの慢性呼吸器疾患においても効果的

 ⇒間質性肺炎などにも

 

COPDの高強度負荷による下肢運動トレーニングは、低強度負荷トレーニングよりも生理学的効果は大きい

 

・吸気筋トレーニングを呼吸リハの必須の構成要素としてルーチンに行うことを支持するエビデンスはない

 

・患者教育は、呼吸リハの不可欠な構成要素。総合的なセルフマネジメント、増悪の予防と治療に関する情報提供が必須。

 

 

B-2

・呼吸リハはCOPDの入院日数や医療資源の利用を減少

 

COPDに対する包括的呼吸リハは心理社会的効果をもたらす

 

・選択された重症COPDの運動トレーニングにNPPVを併用すると、ある程度の相加的な効果が得られる

 

 

C-1

・HRQLなどいくつかの呼吸リハの効果は、12〜18ヶ月の時点でも対照群を超えて維持される

 

・高度の運動誘発性低酸素血症をきたす患者には、呼吸リハ中は酸素投与をすべき

 

 

C-2

・費用対効果が高い

 

・より長期的なプログラムは短期的なプログラムよりも効果の持続性が高い

 

・呼吸リハ終了後の維持を目的とした介入は、長期的なアウトカムにある程度の効果を示す

 

COPDの呼吸リハにタンパク同化ホルモン剤のルーチンの併用を支持する科学的エビデンスはない

 

・単独療法として行う心理・社会的介入を支持するエビデンスはわずかである

 

・高強度負荷運動療法中の酸素投与は運動誘発性低酸素血症をきたさない患者の持久力をより改善させる可能性がある

 

 

予後についてのエビデンス

※呼吸リハビリテーションで予後が改善するかどうかについて。

GOLDでは、生存期間の延長としてエビデンスBとして採用されたが、最新のガイドラインでは、エビデンスとして認めるにはデータが不十分であると判断されています。

 

  

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